【44話】台湾からの留学生
142: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 12:44:11.20 .net10年以上前に台湾人留学生だった嫁をもらった俺が通ります。
あとでkwskさせて下さい。
146: 2014/06/09(月) 17:52:37.29 .net
大学一年のオリエンテーション
俺:18歳
嫁:20歳
同じ班になった嫁が留学生なのは知っていた。
俺「はじめまして、俺です」
嫁「…はじめまして、東坡肉(仮)といいます。台湾から来ました」
俺「カラオケとか好き?」
嫁「…苦手です」
そう言ったきり、嫁は留学生同士とばかりくっついて
こっちには近寄って来なかった。
たぶん日本語がまだ得意じゃないんだろうと思ってた。
147: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 17:58:18.81 .net
それから二か月くらいは、俺は俺で友達が出来たりして、
履修していた授業も違ってたから、
嫁と顔を合わせることは少なかったが
ある日学食で会った。
俺「あ、東坡肉さん」
嫁「…(会釈)」
俺「今日は独り?」
嫁「…はい」
俺
■■■■
嫁
の位置で座ってたんだけど学食が混んで来たので
俺
■■■■
嫁
に移ったら、嫁は立ち去った。
俺、なんか嫌われたのかなと思ったが
そのまま夏休みになった。
148: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 17:59:29.82 .net
あーごめんうまく表示されないや。
嫁と俺はテーブルを挟んで斜めに向き合ってたってこと。
149: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:02:06.64 .net
夏休みが終わってしばらくしたら、また学内で嫁にあった。
すごい緊張しながら、なんと嫁から話しかけてきた。
嫁「俺さん、〇〇の教科書持ってますか?」
俺「あー俺んちだ」
嫁「…そうですか」
俺「忘れちゃったの?」
嫁「…はい」
俺「じゃあ俺取ってくるわw」
慌てて嫁はそれを固辞しようとしたが、
俺のアパートはチャリで5分のところなので大丈夫と
言って聞かせて、学食で待たせて取りに行ってきた。
嫁「ありがとうございます。俺さんいい人ですね」
俺「wwwwwwwだって俺んちすぐそこだからww」
嫁「今度お礼します」
俺「いいよそんなの!」
150: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:06:01.18 .net
それからまたちょっと間が空いて、冬休み前にまた嫁と会った。
俺「あ、小龍包さんww」
嫁「東坡肉ですw」
嫁が初めてちょっと笑った
嫁「先日のお礼に、クリスマス近いですから何か買わせて下さい」
俺「お礼?なんだっけ?」
嫁「教科書」
俺「あー…なんかそんなことあったっけ」
本当は憶えてたけど、照れ臭かったので忘れたふりをした。
照れ臭かったので、かしこまって何か買ってもらうよりも
遊びに行くことでお茶をにごそうと思った。
俺「お礼なんかいいから、駅前のバッティングセンター行かない?」
嫁「はい」
152: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:08:15.36 .net
バッティングセンターとビリヤードをさんざんやったのだが、
嫁は俺に財布を開かせなかった。とにかく頑として自分が出した。
理由は「私が年上だから」。
お国柄というか慣習的なものなのかなあ
でもこのあたりでやっと俺と嫁は友達になれた。
入学したときから無口だったのは、「言葉に自信がなかった」からと
言ってたが、実際には嫁は完全なネイティヴ日本語が喋れていた。
台湾の学校で教わる言葉以外に、映画、ドラマ、小説、漫画、
ラジオ番組の録音素材など猛勉強してから日本に来たのだ。
(アナウンサーの正しい発音で、ものすごい早口でしゃべる日本語の
リスニングに最適とのことで、競馬中継のビデオまで観てたそうな)
153: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:10:11.20 .net
だったら始めっからペラペラ喋ればいいのにって俺が言うと
実際の日本人を前にすると、相手の言ってることはわかっても
緊張して言葉が出なかったのだという。
冬休みになって、嫁に台湾帰るのか尋ねたら、
俺は帰るのかと訊いてきて、俺の実家はそう遠くないし、
バイトするから帰らないと言ったら、自分も帰らないと言った。
※のちに、これは俺と一緒にいたいという意思表示だったのに
それに気づかなかったあんたは冷たかったと後年事あるごとに
嫁に言われる
155: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:12:14.72 .net
大みそかの夜、初日の出を見に嫁と一緒に高尾山に行った。
薄明が始まって、あと30分くらいで日が出るくらいのときに
嫁が言いだした。
嫁「俺君、私の話聞く気ありますか」
俺「はい」
嫁「私は年上です。年長者です。真面目に聞きますか」
俺「(やたら強調するなあ)でも2歳でしょ」
嫁「聞かないなら言いません」
俺「聞きます聞きます。お願いします。」
嫁「私を俺君の恋人にしませんか?」
157: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:16:49.77 .net
俺「します!」
嫁「…うそだ」
俺「なんで!」
嫁「俺君即答しました。私が冗談で言ったと思ってる」
俺「思ってない」
嫁「思ってる」
俺「思ってない」
それで俺と嫁は付き合い始めた。
ただし、行為は、結婚する約5年後までなかった。
「下品なことは嫌い」という理由でwww
158: 名無しさん@お腹いっぱい。 2014/06/09(月) 18:19:18.71 .net
ただし、付き合っているうちにキスはした
でもそれ以上のことはやはり
「下品なことは嫌い」と頑なに拒むので、俺も律儀にそれを守り
俺は大学卒業まで未経験だった。
結婚したときは嫁も俺も初めて同志だった
以上
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